投資の始めの第一歩を踏み出した方が、第2歩目を踏み出すために、わかりやすく説明するシリーズ 第2話
当記事はシリーズものです。本シリーズ(続・はじめての投資)の全体像はコチラ
なお、本シリーズには前作があります。「投資したことない、投資には興味があるけど、何から手を付けたらいいのかわからない」「投資なんて私にはハードル高そう」と思う方は、本シリーズの前作であるこちらのシリーズからお読み頂けると、わかりやすいです。
前の記事(第1話) では、「ドルコスト平均法」について、たっぷり図解入りで解説しました.
ドルコスト平均法は、
- 投資資金を分割して定額を定期的に継続して投資する手法
- 安い時にまとめ買いし、高い時に買い控えしてくれる
ことを説明しました。
忘れた方は復習してね
第2話では、ドルコスト平均法と相性抜群な投資戦略について解説します。
ワクワク
ところで、
みなさん、投資をする際、
ちゃんと投資戦略をたてていますか?投資戦略なしに、行き当たりばったりで投資の世界に踏み込むのは、ひのきのぼうとかわのふくで、ラスボスに立ち向かうようなものですよ
ん? なんのはなし?
ということで、第2話では、ドルコスト平均法と相性ぴったりの投資戦略について解説します。
あくまでココの自論です
本記事のテーマ
本記事のテーマは、「ドルコスト平均法と相性抜群の投資戦略」です。
いきなり結論です。ドルコスト平均法と相性抜群の投資戦略とは、ズバリ、
長期・分散・積み立て戦略
です。大事なことなので、先に結論を言いましたよ
長期・分散・積み立て戦略とは
ドルコスト平均法は、「法」という文字通り、投資手法です。投資手段といってもいいでしょう。
つまり、ドルコスト平均法自体は目的でもないし、投資戦略でもありません。投資の目的はいうまでもなく資産形成です。
資産を増やすのが目的
- 運動でも勉強でもそうですが、目的達成の確率を高めるためには、やみくもに頑張るよりも、なんらかの戦略があった方が目的を達成しやすいですよね?
わたし、1億円が貯まったら宇宙旅行するんだ!
死亡フラグ、、、
投資のプロと呼ばれる人たちは、投資戦略をたて、様々な投資手法を駆使します。
では、投資のアマチュアである私達は、どんな投信戦略をたて、どのような投資手法を駆使すればよいのでしょうか。投資のアマチュアである私達は、投資のプロと同じ戦略を立てることは難しいです。
なぜなら、わたしたち投資のアマチュアとは、投資のプロと呼ばれる方のような知識も無いし、莫大な投資資金も無いからです。
また、日々、お仕事や家事などで忙しいのに、投資にたくさんの時間を割くこともできません。じゃあ、やっぱり投資はプロしかできないのかな?
でも、アマチュアにはアマチュアなりの戦略があるのです。しかもそれは投資のプロは採用し難い戦略です。
なになに??
それは、、、
「長期・分散・積み立て」
- 戦略です。
- そしてこの戦略と相性が良い投資手法が
ドルコスト平均法
- です。
後半戦に行く前に、ここまでのポイントを整理しますね。
- 投資はやみくもにやるのではなく、投資戦略が必要
- 投資のアマチュアならではの戦略がある
- それが、長期・分散・積み立て戦略
- その戦略と相性が良い投資手法がドルコスト平均法
ここからは、長期・分散・積み立て戦略をかみ砕いて説明してみまます。
長期投資
ココの考える「長期投資」とは、ざっくりと10年、20年といった長い期間投資し続ける、ことです。
数か月や数年で利益を出すことを目指すものではありません。
日々の株価の値動きに一喜一憂しません。
長い期間でじっくりと資産形成することを「長期投資」と理解しています。なぜ投資のプロはそれができないの?
プロの投資家は、投資を生業としています。一般企業にお勤めの方は、成果主義が取り入れられているところもあると思います。
まさにプロの投資家も、年単位、いや半年、四半期、毎月、成果を数字で出さなければいけません。
ライバル企業よりも好成績を出さなければいけません。プロの世界は厳しいのです。
※すべての機関投資家が短期目線というわけではありません。長期で資産形成することを目的としたアクティブ型投資信託のファンドマネージャーもいます。仕事で20年後に成果出します! は通用しない
でも私達アマチュア投資家は、半年後や1年後に、確実に成果を数字で出す必要はありません。
たとえ短期的に不景気の影響を受けて、資産が減ったとしても、お客様や上司に怒られません。
自分が使おうと思っている時に、最終的にちゃんと資産が増えていたらそれでいいんです。
日々の資産の増減に、一喜一憂する必要はないです。投資成績を他人と比べる必要もありません。このように、短期の成績を気にすることなく、長期目線で自分の身の丈に応じた資産形成ができるということが、私達アマチュア投資家の、大きなアドバンテージです。
これを活用しないのはもったいないですよね。短期で必要な金は投資ではなく貯金で準備しようね
これは、アメリカのS&P500のチャートです。S&P500とは、超ざっくり説明すると、アメリカ版の日経平均みたいなもの、ぐらいの理解で十分です。
これまで、様々な不景気の波が押し寄せてきました。
不景気が来ることは避けられないです。でも、長期で見たら右肩上がりなのは明白ですよね。アマチュア投資家は、この大きな流れに身を寄せるのが、投資で成功する秘訣です。
あれだけ騒がれたコロナショックですら、グラフで見ると微々たる下落で、既に回復済です。
このように、適切な投資商品を選択していれば、短期的に損をすることはあっても、長期で損をすることが逆に難しいことは歴史が証明しています。つまり、不景気や暴落はいつか必ず来るけど、長い目で見たら右肩上がりなんだから、いつ来るかわからない暴落におびえる必要はない、ということです。
分散投資
続いて、「分散投資」です。
「分散投資」には大きく2つの意味があります。
- 購入タイミングの分散
- 購入銘柄の分散
です。
「購入タイミングの分散」は、投資可能な資金の全てを、一度に投入するのではなく、時間的に分散させて、何回かに分けて購入する、ということです。
仮に一括で購入して、後から振り返ってみると、あの瞬間が株価のピークだったね、ということにならないように、買うタイミングを分散させます。
時間を分散することにより、たまたま運悪く、高い時にまとめ買いしてしまうという、残念な状態を回避できます。
もちろん、安い時にまとめ買いするのがベストなので、どこが安いか分かる人は、ちまちま分散せずに、最安値の時にドカンと大人買いして下さい。
でも、実際ほとんどの人はそんなことできないですよね。ベストなタイミングはわからないから、時間分散しておこう、という妥協案です
一方で、「購入銘柄の分散」とは、資産を1つの商品に集中させずに、複数の銘柄に分散させることです。
投資商品の分散を軽く見てはいけません。とても大事なことです。
今の優良企業が、20年後も優良企業である保証はありません。むしろ企業は、栄枯盛衰するのが普通です。
ドルコスト平均法自体は、投資商品の分散と関係無しに、1つの投資商品にももちろん使える手法です。
でも、例えば20年間の間、ずーっとドルコスト平均法で頑張って積み立てた会社の株があったとして、その会社が20年後に倒産してしまったら目もあてられませんよね。
倒産まではしないにしても、20年間ずっとドルコスト平均法で、1つだけの企業の株に積み立てていくと、それなりの大きな額になります。
1つの企業の株に対して、ドルコスト平均法を適用するということは、その企業の株に、資産を集中していくことに他なりません。いくらドルコスト平均法で、上手に”お買い物”できたとしても、1点集中のリスクが高すぎる、ということになってしまいます。
全集中ブームだけど、
個別株に全集中はハイリスクなのでココは、ドルコスト平均法は、個別株や単一商品に適用するよりも、投資信託やETFに適用する方が、その強味をより発揮できると考えています。
なぜなら、投資信託やETFという商品それ自体が、運用方針に応じて銘柄が広く分散されているからです。
もちろん、投資信託やETFだったら、なんでもよいというわけではありません。
長期で右肩上がりが期待できる、優良な投資信託やETFを選ぶことが大前提です。過去記事:優良な投資信託の選び方↓
積み立て投資
最後に「積み立て投資」です。
「積み立て投資」には、メリットもデメリットもあります。
いくつかのデメリットは、NISAなどの税制優遇制度を活用することで回避可能です。これは別の回で説明します。ここでは、ココの考える積み立て投資のメリットを3つ紹介します。
メリット1:まとまったお金がなくても始められる
投資を始めてみたいと思っても、いきなり投資用に何十万年とか何百万円とか、まとまった資金を用意できる方は少ないと思います。
積み立て投資 の場合は、まとまった資金は不要です。
毎月、自分の無理のない範囲で、例えば千円/月とかでも投資を開始できます。ぶたさん貯金箱と同じ感覚で、気楽に始められます
積み立て投資の一番のメリットは、実はこれ(気軽にできる)だと思っています。
無理なく始められるし、もし余裕がでてきたら、月々の投資額を増やすこともできます。
反対に、日々の生活に支障が出るようだったら、減らすこともできます。投資に無理は禁物です
メリット2:相場に居続けることができる
これは、暴落相場を経験したことがない人には、なかなか理解が難しいことだと思います。
例えば、コロナショックで、相場が暴落した時に積み立てをやめてしまったり、売却してしまっていたら、その後の回復による利益は享受できませんでした。
積み立て投資で積み上げた資産を売却する時は、あくまでお金が必要な時です。お金が必要なので取り崩すのはOK。
でも、売却する理由が、もし株式相場が下がったことだとしたら、それは得策ではありません。
同様に、積立額の変更が、毎月の資金繰りが理由なら全然OK。
でも、株式相場の上げ下げに一喜一憂して積み立て額を変更したり、そもそも積み立て自体をやめてしまうのは得策ではありません。上がっても下がっても淡々と積み立てるべし
メリット3:投資していることを感じさせない
人間は感情の生き物です。「淡々と積み立てよう」と思っていても、実際に暴落がくると、とてもドキドキします。
ニュースで株式が下がっていると、「自分の資産は大丈夫かな」って、気になって何度もログインして、資産状況を確認してしまうかもしれません。そして、確認してしまうと、とっさに売却してしまったり、積み立てを停止したくなっちゃいます。
そこで便利なのが、自動積み立て機能。多くの証券会社が対応しています。
一度設定してしまえば、毎月ログインして購入するという手続きをしなくても、毎月決まった日に、決めた額だけ、買い付けてくれます。そこに感情の入る余地はなく、ロボットのように、相場が上がっていようが下がっていようが、淡々と購入してくれます。
楽チンだね
投資を始めたころは、どれだけ増えたか、減ったか気になるものです。
自動積み立て機能を活用することで、ログインする回数が減れば、日々の生活の中で、投資しているという意識を少しでも下げられると思います。投資の敵は何かご存じですか?
商品選びでも、購入タイミングでもありません。暴落でもありません。
一番の敵は自分の感情です!
ココお気に入りのツイートを紹介しておきます。
今日ノリで行った投資セミナーで一番ためになった資料。 pic.twitter.com/5ZNUUwcwGP
— あさこ (@nafco355) January 18, 2020せっかくの人生、
投資に掛ける時間は最小限にして、
趣味や家族や友達との時間を有意義に過ごしましょう
結果的にそれが投資パフォーマンスの向上に繋がるでしょう少し長くなりましたが、ココの考える「長期・分散・積み立て」戦略とドルコスト平均法の関係を示しました。
ドルコスト平均法と「長期・分散・積み立て」戦略が、なぜ相性抜群なのか、わかって頂けましたでしょうか?
ドルコスト平均法のデメリットはないのかな?
ドルコスト平均法のデメリットはあります。次回の第3話では、ドルコスト平均法のデメリット、落とし穴について解説します。
おたのしみに~
本記事のポイント
最後に本記事のポイントのまとめです。
第2話のポイント投資するには投資戦略が必要
アマチュア投資家におススメの戦略は長期・分散・積み立て戦略
その戦略と相性が良い投資手法がドルコスト平均法長期投資を考えるならこの本。投資超初心者から中級ぐらいまでカバーできる良書。
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